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ねこのつめ合わせ

会社員☞海外大生☞会社員☞漫画家 瞬間的にやりたいことをやっていると職業遍歴が散らかった。ラインスタンプ出したけど売れず、漫画描いたけど人気出ず、ノベル書いたけどこれに至っては誰にも読んですらもらえず。何かを制作・リリースすればするほど自分の存在意義が透明化していくように感じる今日この頃。漫画家なのに最近漫画描けていないからただのひきこもりに進化してこんな風に言葉を散らかしてます

倫太郎君は英会話スクールに行きたくない(2)

前回のあらすじ

 

新人英会話講師のきゃとらにはキッズ英会話の担任も任されることに。それに先立ち先輩でもある人気講師のレッスン風景を見学に行った。すると予想に反してクラスは子どもたちのやりたい放題でレッスンが成立しない状況。その中でもひと際目立っていたのがやる気のない表情を浮かべ床に寝ころび、う◯こを絶叫する『倫太郎(仮名)』という生徒だった。自分が担当するキッズクラスはこれからどうなるのだろう…憂鬱に沈むきゃとらにでしたとさ🐈

 

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目次

 

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※この記事はあくまで個人の体験・感想です。

 

本当のことは保護者様には伝わらない 

 

先程まで怒号、笑い声、絶叫が飛び交っていた教室はしん、と静まり返りわたしはそこに1人残されていました。この教室フロアの一番奥にありロビーは教室からまっすぐに伸びた廊下の突き当りにあります。

 

なのでわたしのいる教室からは今はロビーにいて保護者様に今日のレッスンの報告をしている主任のピンっと直線に伸びた背中が見えます。保護者様方の満足げな表情から察するに、きっといつも通り

 

とても元気がよかった

単語の復唱が上手にできた

ゲームが盛り上がった

 

みたいなことを言っているのでしょう。

カードが手裏剣みたく宙を舞いカードバトルゲーム用カードの取引が行われレッスン中禁じられているはずの日本語をペラペラと喋りあまつさえう◯こを絶叫したことなどきっと死んでも保護者様の耳には入れられないんだろうなぁ、他人事とは思えずげんなりしました。

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裏切っている気がする

 

主任の苦労は察して余りあるものの、同時にモヤモヤしたものも感じましました。

先のレッスン終了直後、主任がわたしにこう言ったのです。

 

今日はきゃとらに先生が教室の外で見学してくれていたおかげでおとなしかったです。

 

あれで!?

わたしは寸でのところで言葉を飲み込みます。

 

「いつもはもっとひどいんですよ。教室を飛び出してしまうこともありますし。もうお分かりだとは思いますがキッズレッスンって英語を教える以前に机に座ってじっとしてもらえるかが勝負なんです。」

 

それなら勝負は今の所スクール側の完敗ですね。ちなみにこの言葉ももちろん飲み込みます。

 

「それにしても主任の忍耐には驚きました。全然怒らないどころかレッスン通して笑顔で」

 

実はこれが一番気になっていました。大人を大人と思わない子供の態度。しかし主任は何が起きても終始笑顔で一切怒らない・叱らない。すると主任はこう言ったのです。

 

だって嫌われたら終わりですからね。

 

それで子どもたちの態度も説明が付きました。子どもたちは我々講師のそうした事情を本能的に知っているのです。だから大手を振ってやりたい放題やっているのでしょう。

 

生徒様の中には1歳半からスクールに来ている方も少なくありません。それを小学校1年生まで続ければ7歳にして英語学習キャリア6年5年生で10年です。これって大人で考えれば結構な年月です。

 

しかしわたしの知る限りスクールで英語がペラペラな子は0人3単語程度の文章を問題なく理解できる子すらほとんどいません

 

それもそのはずです。週に一度、それも50分ぽっちの英語に触れる機会をう◯こ絶叫してやりすごしてるのですから。これで英語が身についたらそれこそ天才。

 

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しかし、親御さん方は幼少期から英会話スクールに行かせていればきっと英語を自然に身につけられると信じて投資してるんだろうなぁ、そう思うと胸のモヤモヤは一層濃くなった気がしました。こんなこと言うとあれですがキッズ英会話は、なかなかお高いのです。

 

ましてや毎週「今週もバッチリ教えときましたよ!」という報告を聞かされているのです。うちの子がペラペラになる日もそう遠くはない、そう信じても不思議ではありません。

 

なんか、ちゃんと教えられないと生徒様のことも保護者様のことも裏切ってる気がする

 

ふと、それでいてはっきりそう感じ何とも落ち着かない気持ちになりました。

 

ロビーでは主任の説明を聞き終えた親子たちがそれぞれスクールを後にしていました。

 

「倫太郎マック行くよ!」

 

そう呼ばれへばりついていた窓際からいそいそと お母さんの元に向かう倫太郎君。

 

「倫太郎君レッスンの後いつもマック行けていいね」

 

スクールカウンセラーが声をかけます。

 

「食べ物で釣ってるんです。英語レッスンちゃんと行ったらマック連れて行くよ、って」

 

ふふっと控えめに笑いながら倫太郎君のお母さんは言いました。すらっと身長の高い美人なお母さんでした。

 

「早く行こうお母さん!」

 

倫太郎君ったらよっぽど楽しみなんだね、そんな声を振り切るように倫太郎君は入口へと大股で駆けていきます。その表情は嬉しそうというよりはやっぱりどこかやる気がなく諦めた感じがしました。

 

倫太郎君、マック本当に楽しみなの?

 

 

その直後の担任発表でわたしは4月から倫太郎君のクラスを担当することになりました。

 

つづく

 

きゃとらに🐈 

  

 

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🐈つづきです☟

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