この度は先週お伝えした通り、今年スタート予定の新連載マンガ情報です。
先週お知らせした新作のタイトルは『オフィスω』になりました!
現在キャラクター作りをやっているところなのですが、キャラクター作りは漫画の根幹です。
そこで今回はキャラクターを作るにあたりきゃとらにが学び実践している方法についてお伝えします。
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目次
- 目次
- キャラクターとは
- なぜキャラクターは重要なのか
- 『弱点』『ライバルの存在』は主人公の魅力を引き立てる
- キャラクタープロフィールを作ろう
- 魅力的なキャラクター創作に役立つ習慣
- (かなりどうでもいい)まとめ
キャラクターとは
キャラクターは登場人物そのもの、及びその外形状または内面の個性・特性・性格を意味します(キャラクター【character】の意味 - goo国語辞書)。
例☟
六つ子ながらキャラクターの個性が際立つ『おそ松さん 』は大ヒットを記録した
ドラマ・映画化もされた大ヒット作『子連れ狼』の原作者であり、高橋留美子先生、原哲夫先生、板垣恵介先生、堀井雄二氏、さくまあきら氏などを育成した私塾『劇画村塾』にて漫画家要請講座を教える小池一夫先生は、ビジュアルと性格は『キャラクターの両輪』であると言います。
魅力的なキャラクターを作るには外見・内面両方の魅力が必要不可欠なのです。
なぜキャラクターは重要なのか
それはキャラクターによる行動の目的・動機を軸にドラマが出来上がるからです。
言わずと知れた『ジョジョの奇妙な冒険』の作者・荒木飛呂彦先生は自身の著書『荒木飛呂彦の漫画術』でこのように述べています。
漫画の「基本四大構造」の中でも、強力なキャラクターは、これさえ揃っていればもう無敵という、「究極の一本立て」です。極端な話、魅力的なキャラクターがあればストーリーも世界観も必要ない。それぐらい超重要事項だと言えます。プロの漫画家の中にも「キャラクターさえあれば漫画はできる」と言い切る人がいます。
また小池先生も『漫画はキャラクターである』というほどキャラクターの重要性を強調しており、長編漫画の場合は必ず魅力的なキャラクターをまず作るよう述べています。
漫画をヒットさせようと思ったら、決してストーリーから創ってはいけない。キャラクターから創るのです。
ストーリーから創るのは、短編の創り方ですが、短編では、漫画家として食えません。プロを目指すためには、魅力的なキャラクターを創ることからはじめるのです。
(引用元:第1回 キャラクター・クリエイターの心得 - 「小池一夫キャラクターマン講座」を体験してみよう! - クリエイターズ・ノート - CLIP STUDIO | 創作応援サイト)
きゃとらには初め、新作『オフィスω』を書く際、ストーリーから作ろうとしました。『オフィスω』は大学オフィスが舞台のお話です。実はきゃとらには過去に大学職員として勤務した経験があるため、当時を思い出せば話のネタなんていくらでも浮かんでくるはず!と意気込んでいました。
ところが、エピソードを5つ・6つ思いついたところで手が止まりました。
いくら大学職員事情や仕事内容に通じていても、物語は視点となる人物やその人物が関わる他者を誰とするかで決まります。
当時主要キャラクターの設定を大まかにしか決めていなかったため内容が薄っぺらいものになってしまったのです。
この経験からも物語を動かすのがキャラクターであるというのがよく分かりました。
『弱点』『ライバルの存在』は主人公の魅力を引き立てる
キャラクター、特に主人公は長所に加え弱点を描くことで人間らしくなり、親近感や共感を得やすくなります。
また弱点があるからこそ長所が引き立つともいえます。
キャラクターの弱点や短所を描くことについて荒木先生はこのように述べています。
強さや憧れる部分と同時にその人物の弱さを描くことで、キャラクターに「立体感」が出てきます。
そして、その短所は、短所に悩み、それを克服しようとする「努力」を描くことにつながっていきます。
また主人公の魅力を引き立てる要素としてライバルの存在があります。
ライバルに付与する特性の例として小池先生は次のようなアドバイスをしています。
ヒットする物語には主人公とそれに対する敵やライバルがいます。
そして、主人公には、人を惹きつける温かい魅力「オーラ」をつける。ライバルには、人を畏れさせ、従えてしまう冷たい魅力「カリスマ性」をつけましょう。
キャラクタープロフィールを作ろう
魅力的なキャラクターを作るには長所や短所以外の個性・特性を可能な限り掘り下げる必要があります。
荒木先生はキャラクターを作る際以下の『身上調査書』を作成するそうです。
荒木先生が作る実際の『身上調査書』テンプレ☟
(参照元:漫画家 荒木飛呂彦 先生が教える!キャラクター作りのコツ|萌えイラスト上達法! お絵かき初心者の学習部屋)
そこできゃとらにも荒木先生の身上調査書に倣い、Google Driveで詳細なキャラクタープロフィールを作成することにしました。
以下はあるキャラクターのプロフィール(制作途中)です。
ちなみに荒木先生の『身上調査書』をエクセルフォーマット化してくれた親切な方がいます。
エクセル版とpdf版がそれぞれあります。☟
記入例付きでとても親切です
今このプロフィール作成をしています。
またキャラクターの詳細な個性について考える際は人と話し合うのもおススメです。わたしは夫コーヒーさんとキャラクターの生い立ちやカップルのなれそめなどを話したりします。
自分以外の人と話すことで新たなアイデアや別角度の視点が得られるので設定をより掘り下げるきっかけになります。
こうした詳細設定はキャラクターの設計図になります。設計図の内容が詳細で充実していればそれだけキャラクターのビジュアル再現も容易になります。
上のキャラクタープロフィールを基に制作したキャラクターデザインラフ例です☟
魅力的なキャラクター創作に役立つ習慣
以下は漫画家志望者が身につけるべき習慣として小池先生が紹介しているトレーニングです。 魅力的なキャラクターの創作にも有効だと感じたので以下に紹介します。
1.キャラクターの顔を1日3つ描く
小池先生は自身の講座でこれを1年やることを受講者に課すのだそうです。
この課題を完遂した人は、1ヶ月で90個、半年で500個、1年で1000個を越えるキャラクターを描くことになります。当然、1年前とは、比べ物にならないぐらい上達していますし、しだいにキャラクターが育ってきて、そのキャラクターとの対話がはじまり、1人の人間のように、いろんなことがわかってくる。
いつでもどこでも小さなノートを持ち歩いたりして、キャラクターを描くことが、習慣になってくるのです。
一日顔を3つ描くだけですから、簡単なことですが、それを毎日1年間も続けられるかどうかが、漫画家になれるかどうかの試金石にもなるわけです。
(引用元:第2回 漫画家になる人が知っておくべきキャラクターの基本 - 「小池一夫キャラクターマン講座」を体験してみよう! - クリエイターズ・ノート - CLIP STUDIO | 創作応援サイト)
2.1日1時間机の前に座る習慣をつくる
様々な娯楽の誘惑がある中で制作に向かう習慣を作るのは意外と大変なことです。
特にお仕事をしながら創作活動をしている方にとってはなかなかできることではないですよね。
まとまった時間作業するのが難しい方はまず机につくことを目標にするのもいいかもしれません。
ちなみに高橋留美子先生が小池先生の塾生時代には1日3時間と言っていたそうですよ!
3. プロファイリングする癖をつける
プロファイリング【profiling】は犯罪捜査において犯人像を分析する技法で、
現場に残された状況をもとに、統計的な経験と犯罪データ・心理学の両面から犯人像を推理し、人種・年齢・生活態度などを特定していく
のがその特徴です(プロファイリング(プロファイリング)とは - コトバンク)。
肝心のプロファイリング対象は日常生活で身の回りにいる人々でも良いし、流行作品のキャラクターでも良いのだそうです。日頃から彼らを観察し分析する癖をつけるようにします。
たとえば、電車の中で、真冬なのに半袖のシャツを来た人がいたとしたら、その人のことをプロファイリングしてみる。どうして半袖なのか、寒くない人のか、寒いけど理由があるから半袖なのか、あるとしたらどういう理由なのか。外見や行動、しぐさなどからその人を分析して、その背後にあることを、いろいろと想像してみる。
また、漫画やアニメ、ゲーム、映画、小説、CMなどのキャラクターについても、プロファイリングしてみる。作品のキャラクターについて分析し、創り手の考えや狙いなども想像したりすることもキャラクター創りにおいては有益です。
(引用元:第2回 漫画家になる人が知っておくべきキャラクターの基本 - 「小池一夫キャラクターマン講座」を体験してみよう! - クリエイターズ・ノート - CLIP STUDIO | 創作応援サイト)
(かなりどうでもいい)まとめ
さて今回はキャラクター創作についてあれこれお話ししました。
新作情報ほとんどなかったのはここだけの話です( *´艸`)
お赦しを~<(_ _)>
きゃとらに🐈
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