アイデア出しは電子よりも紙がいい

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「将来の夢:おこめやさん」

そう言った当時のわたしは写真の中でパンッパンな顔をほころばせていた。 その隣には今よりも小さなわたしの魚拓ならぬ手形が貼ってある。

 

わたしは母や妹と幼稚園の時にもらった「おたんじょうびカード」を見ていた。

他にも懐かしいものが押し入れの奥から次から次へと引っ張り出された。

 

 

小学校の図画工作の時間に描いた絵

夏休みの自由研究

お金を入れるとオルゴールが鳴るアイデア貯金箱

 

 

どれもこれも手にとれば当時の記憶を鮮明に呼び覚ます。わたしたち姉妹は図画工作が得意だった。両親も作品をよく褒めてくれていた。

盛り上がった思い出話はいつまでも尽きない。

なので、

 

「で、これ全部捨てようと思うんやけど」

 

と、母が切り出したときはショックだった。

 

「え?この流れでそれ言う?」

 

と思った。信じられなかった。「だって取っておいたら、キリがないから」困惑しているところに母の声が追い打ちをかける。お母さんめ、とんだ捨て魔(ステマではない)だ!

 

「ここにある物全部、一つ一つ写真にして残すから」

 

 

 

 

「あー」

「じゃあ、別に、いっか」

 

こうして、わたしたちは思い出の品や力作たちをあっさり手放した。母に思いっきり抗議しておきながら、案外薄情である。

わたしがティーンエイジャーの頃の話だ。以来我が家では、思い出の品をフォトアルバムで懐かしむのがお決まりの作法となった。

 

 

母は物をため込まない。「断捨離」を地でやるような性質だ。

わたしもその性質を脈々と受け継ぎ、いつしか彼女を超える立派な「妖怪捨て魔(ステマでは《中略》)」となった。

 

ツイッターのタイムラインでたまにこういう投稿を見かける。

「中3の時のラクガキ。今とこんなにも違うぜ!うひょー!」

 

このようなサプライズも、捨て魔には無縁だ。イラストなんて描いた端から破棄してしまうからだ。「今回は上手く描けたから」などという例外も一切認めない。なんのストイックさなのか。

塵も積もれば山となる。思い出も積もればゴミとなる。

 

 

 

アイデア出し電子で始めました

そんなわたしがイラストをデジタル制作するのは自然なことだった。

家が散らからない。ゴミを出さない。最高だ。

次第にアイデア出しにも、ペイントソフトを使用するようになった(ステマ)。

 

 

CLIP STUDIO PAINT PRO

CLIP STUDIO PAINT PRO

 

 

 漫画のストーリーを組み立てる、キャラクターを考案する、台詞をまとめる、などアイデア出しが必要なシーンは多い。わたしは「ひとりブレインストーミング(ひとりブレスト)」と呼んでいる。

 

初め、クリップスタジオペイントのキャンバスにサーフェスペンであれやこれや書き綴るのは、ボールペンと紙でそうするのと変わらない感じがした。

 

しかしそれを1年半続けた結果、わたしはひとりブレストをペンと紙のアナログスタイルに戻すことにした。

 

 

 

ひとりブレストを紙でおこなう3つの理由

デジタル上でアイデア出しをおこなうことは、初めのうちこそ快適だったが、やがて生産性は明らかに落ち込んだ。

 

アイデアがスムーズに出てこない。

出てきてもそれを再構築、発展させられない。

 

ところがやり方を紙に戻したところこれらの問題はあっさり解決した。

道具を変えただけでまったく同じことをやっているのに、なぜだろう。

おそらく、わたしの場合、理由は3つある。

 

1. 紙の方が書きなぐりやすい

紙の方があまり細かいことを気にせず存分に書きなぐれることが分かった。わたしが液晶画面よりも紙に書き慣れているせいだろう。 

加えてパソコン画面より紙の方がサイズも大きい。わたしは字が大きくなりがちなため、面は大きい方が伸び伸び書けるようだ。

 

2. 長時間パソコン画面を見つめて目が疲れる

 パソコンでの作業が増えてから、日中突発的な眠気に襲われたり、目に疲れを感じることが頻繁になっていた。「年かな」なんて思っていたが、どうやらそれだけではないらしい(でも正直、年もあると思う)。

 

液晶端末、ペーパー電子端末、紙の本それぞれに対する目の疲労を比較した下記リサーチによると、液晶端末の方が目の疲労を引き起こしやすいようだ。

 

journals.plos.org

 

 

また、前田眼科クリニックの前田利根院長は、目の疲れやすい環境について次のようにコメントしている。

 

これはモニター機器全般に言われていることですが、液晶の光が利用環境の明るさと極端に異なる場合、このコントラストが目に良くないと言われています。

Page 3/ | 電子書籍は視力低下につながる? 眼科医の先生に話を聞いてみました! | ダ・ヴィンチニュース

 

もちろん上記は書籍を対象にしたリサーチなので、ブレストの場合と結果は完全一致するとは限らない。

 

だが、液晶の光が一定の環境下で、目の疲労に影響を及ぼすのは事実のようだ。

 

 

3. 集中力が分散・低下する

これは電子でひとりブレストをおこなった1年半のうち、後半特に顕著だった。10分と作業に集中できないことも多々あった。

 

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この集中力の低下と、「2. 長時間パソコン画面を見つめて目が疲れる」でも触れた目の疲労で、わたしは「電磁波過敏症」を思い浮かべた。

 

電磁波過敏症とは、一定量の電磁波に晒されることで発生する身体の不調や健康被害のことだ(電磁波過敏症 - Wikipedia)。

 

ただしWHO(世界保健機構)は、電磁波過敏症の症状について、その存在を認めつつも、「医学的な診断基準はなく、その症状が電磁界曝露と関連するような科学的根拠はない」と述べるにとどめている(WHOファクトシート296

http://www.who.int/peh-emf/project/ehs_fs_296_japanese.pdf)。

あまり神経質になるのはかえって良くないのかもしれない。

 

 ただ、今後末永く創作活動を続けたい身としては、集中力の欠如にしても、目の疲労にしても、避けられるならそれに越したことはない。

 

 

 

さて、色々偉そうに書いた気もしますが、ホンット一年半も何やってたんでしょうねわたし。漫画の構想がまとまらない状態をこれだけ長い間ほったらかしていたのが、今回一番のビックリです。

 

みなさまはこのような事態に陥らないで、良いアイデアに恵まれますように!

 

 

きゃとらに🐈 

 

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